栗本丹洲著「千虫譜」のデータベース的なものを作りたい



原本B

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ウミタケハ海笋ナリ肉殻ノ外ニ出ル事四五寸ヨリ七八寸に至ル。末尖肉白中空ニシテ竹筍ニ
似タリ故ニ名ク。気味甘平無毒益気壮陽道此物他州関東ニ絶テナキ処ナリ筑后ニ
不限西海ニハ往々有之関東ノ人腥物に非スト思ヘル人多シ底介ノ肉ナル事ヲ不識モノ
多シ因テコヽニ此介ヲ連子図テ好事ノ人ニ示スノミ
䑓湾府志有白蟶云䑓原無蟶康熙五十九年始有生于海泊泥塗中形与内地蟶無臭
但殻薄而色白如玉肉尤清甘    
四五月時有之 此モノ介殻至テ薄ク水ニ漬ル事久シテ
       后浄洗スレハ甚白シテ玉ノ如クニナル湾
       府ニ云ル白蟶ト名クルモノ即是ナリ
正字通蟶字下云赤生切音称
小■(虫+手)生泥海中長ニ三寸大如指
似蜮蜆閩粤人以田種之謂之蟶田
呼其肉為蟶腸

今筑後ハ泥海ニシテ沙石ナシ田ノ如ク
分堺ヲ作此物ヲ種ルト
云唐山ニモ蟶腸ハ即チ海タケ
ナリ生字通ニ云処ハマテアゲマキノ
形状ヲ説ニ似タレ共種田シテ其
腸ヲトルト云ヲ考レバ侘物ニ非ズシテ
此モノナリトスベシ

書き下し

現代語訳

ウミタケは海笋である。肉が殻の外に出る。その長さは四五寸*1から七八寸*2にもなる。先は尖り、肉は白く中空でたけのこに
似ている。それが名の由来である。風味は甘くくせがなく、毒もない。益気壮陽道*3これは他の地域、関東にはまったくない。筑后*4
限らず西海にはだいたい有る。これを関東の人はナマグサモノではないと思っている人が多い。ソコガイの肉である事を知らない
人が多いので、ここにこの貝ヲ図して、好き者に見せる。
台湾府志*5では白ミルガイ(ナミガイ)はあるが、ウミタケ(ウミタケガイ)は無い。康熙五十九年*6始有生于海泊泥塗中形与内地蟶無臭*7
ただし殻は薄く色白玉*8のようで、肉はもっとも甘い。    
四五月に採れる。 この貝殻は大変薄く水に長く漬けて
         後、洗えば、とても白く玉のようになる。湾
         府*9で言っている白蟶と名のつくものはこれの事である。
正字通*10蟶字下云赤生切音称*11
小■(虫+手)泥の海の中に住み、長ニ三寸*12大で指に
蜮蜆*13似る広東人はこれを田種之謂之*14蟶田
とよび、その肉はミルガイの腸という。

今、筑後は泥質干潟で、砂や石がなく田んぼのようだ。
境目をつくり、これを植えると
言う。中国でもミルガイの腸は海タケ
である。正字通*15でいうところマテ貝アゲマキ貝の
形をと説明するが、似ているけども、種田といって
腸を採るというのを考えれば、貧相な物ではなく
この物の事言っているはずだ。

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