栗本丹洲著「千虫譜」のデータベース的なものを作りたい



原本B

原本B8-22原本B?

生物情報

翻刻

(右頁)
癸未初秋念七日佐藤左門所■贈之異虫不知其名鼻端至翼末四分許
以顕微鏡照写其状 翼透明ニ〆細紋脉至テ文明ニ〆美麗ナリコロモゼ
ミノ如シ鼻長ク尖リ蚱蜢ニ似タリ按ニ是ヨコブヱノ異品乎

(左頁)
海鼠和訓奈末古本草綱目不載之馮時可雨航雑録ニ載ル処ノ
沙噀ナリ一名沙蒜其書云沙噀塊然一物牛馬腸臓頭長五
六寸無目無皮骨但能蠕動觸之縮小如桃栗徐復擁腫土人以沙
盆揉去其涎腥雑五味煮之脆美為上味云々寧府志亦載之
五雑俎一名海男子薬性纂要之海蛆温州府志之塗筍也又按
格致鏡源引蟫史云泥一名沙噀其書云泥無骨虫也在水則活
失水則醉如泥然ト諸物異疏ニモ此事アリ皆此モノヲ指テ云ルナ
リ蛮人非蒲涅皃ヒブネル書ニ福路丢力亜ホロチェリアト云テ此打潰〆諸般痛
患ヲナス処又腫塊ヲナス上ニ置ハ極テ緩和ヲナスト云 本邦ニモ
手足凍瘡皸裂腫痛ヲナスニ此涎液ヲ塗レハ痛和ミ腫消ス此モノ
青黒黄赤ノ数色アリ コト単称スル事葱類ヲ惣〆キト一字
名ニ呼フ例ノ如シ熱乾スルモノヲイリコト呼串乾モノヲクシコト称
ス倭名類聚抄ニ海鼠 和名古 崔禹錫食鏡云似蛭大者也ト見
ヘタリ然レハコト名クルハ古キ事ニ〆今ニ至ルマテ海鼠ノ腸ヲ醤

書き下し

現代語訳

(右頁)
癸未*1初秋二十七日佐藤左門所■*2名がわからない変わった虫として贈られた。鼻の端から翼の末まで、四分*3程度
顕微鏡で照らしてその様子を写す。 翼は透明で細かい筋ははっきりしていて、美しい。ミンミンゼミ
のようである。鼻が長くとがって、蚱蜢*4に似ている。思うに、これはヨコバイの異品ではないか。

(左頁)
海鼠 和訓ナマコ本草綱目にこれは載っていない。馮時可*5雨航雑録*6に載っている
沙噀である。一名沙蒜とも。その書がいうには、沙噀はかたまりで一物*7牛馬の腸のようだ。長さは五
六寸*8目も皮も骨もないが、うねうね動く。これに触ると桃栗のように小さく縮み、徐々にまた元のようにふくれる。現地の人は、すり鉢で
揉んで、その生臭いぬめりや雑味を取り去る。これを煮ると歯切れよくなる為おいしい云々。寧府府志*9にもこれが載っている。
五雑俎*10一名では海男子。薬性纂要*11これを海蛆という。温州府志*12では塗筍。また按
格致鏡源引*13蟫史*14では、泥。一名沙噀その書がいうには、泥は骨の無い虫である。水の中では活発だが、
水がなくなると、酔ったようにどろんとするからと。諸物異疏*15にも同じことが載っている。みなこの物をこの生物をさしていっている。
外国人の非蒲涅皃ヒブネル書の福路丢力亜ホロチェリア*16といって、打ちつぶして様々な痛
い処、また腫れあがったところの上に置けば、よく痛みが引くという。本国にも
手足のしもやけやあかぎれにこのぬめりを塗れば痛みがやわらぎ、腫れもひく。このもの、
青黒黄赤の数色ある。「コ」と単独で呼ぶのは、葱類をそうじて、「キ」と一字の
名に呼ぶのと同じである。熱して干すものをイリコと呼び、串で干した物をクシコと呼ぶ 
倭名類聚抄*17に海鼠 和名コ 崔禹錫食鏡*18では、ヒルに似た大きい物であると見 
られる。そうであれば、「コ」と名がつくのは、昔のことで、今に至るまで、ナマコのはらわたの塩辛

備考

B本テングスケバどこかにあったような。見つけたら連絡を求む

コメントをかく


「http://」を含む投稿は禁止されています。

利用規約をご確認のうえご記入下さい

Menu

原本から探す

原本A

上巻

中巻

下巻

原本B

一巻

二巻

三巻

四巻

五巻

六巻

七巻

八巻

九巻

十巻

生物から探す

用語集

ミニレポート

参考文献

外部リンク

メンバーのみ編集できます