栗本丹洲著「千虫譜」のデータベース的なものを作りたい



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(右頁 赤字)
前條説可入于是矣

(左頁)
海参 吾邦殊ニ多ク産ス海外ノ国ニ出ル事少シ因テ華航
蛮舶貨物ニ換テ齎去ると云本邦ニモ東北海産ノ者最優リト
ス就中陸奥州金華山下東北数百里間 奥州往古天平宝字年中
                 以前ヨリ今ニ迄マテ六町ヲ
以て一
里トス 海底一種ノ海参ヲ産ス里人コレヲ金哥キンコト呼フ一本堂薬撰
ニ金海参ト称挙スルモノナリ他州ノ海中ニ優産スル事ナシ実
ニ是一奇品ナリ 金華山ハ牡鹿ヲシカ群ニ属ス陸地 此嶋ノ巌石ノ間皆黄金色
        ヨリ遥ニ隔リタル海中ノ小嶋也
ヲナス此嶋黄金多シ因テ其精気海底溢充〆此金海参ヲ産スト
云傳フ其形状土瓜ノ如クシテ長サ四五寸ばかり週六七寸其色黒或淡
黒ニ〆微紅ヲ帯フ黒斑アルモノマヽアリ軟滑ナル事生海愆参ニ
似リト雖共肉刺ナシ又小㾦㿔アリ上竅四畔細藴ノ如キモ
ノ生ス下竅ハ小疣子突起〆梅花瓣ニ似タリ腹下ニハ粟粒ヲ排列セ
ルガ如キモノ首ヨリ尾ニ至ルマテ三條アリ一道幅一分餘其一條
ノ間七八分ツヽ隔ツコレニテ岩ニ取ツキ滑走〆微々ニ身ヲ展縮〆手
足ノ用ヲナスカ如シ此物常ニ水底石間ニ在リ快霽美好ノ

書き下し

現代語訳

(右頁 赤字)
前條説可入于是矣*1

(左頁)
ナマコ 本国では特に多くとれる。海外の国に出る事は少ない。なので、中国の船が
西洋の船の貨物と交換でもって去るという。本国でも、東北海産の物が最も優れていると
する。とりわけ陸奥州*2金華山下東北数百里間 奥州*3大昔、天平宝字年中*4
                             以前から今にまで、六町を
もって一
里とする。*5 海底の一種のナマコがとれる。里人はこれを金哥キンコと呼ぶ。一本堂薬撰*6
に金海参と称し挙げるものである。他州の海中でよくとれる事はない。とても」
これ珍しい品である。 金華山ハ牡鹿ヲシカ群に属する陸地         此島の岩の間にみな黄金色
              からはるかにへだたった海中の小島である。
をしている。この島黄金が多い。その為、その精気が海底に満ち溢れ、この金海参を産むと
言い伝える。その形は土瓜*7のようで、長さ四五寸*8くらいで周囲は六七寸*9その色は黒あるいは淡い
黒でかすかに赤みを帯びた黒いまだらがあるものが時々ある。柔らかくぬめりがあるのは。生の海愆参と
似るといえど、肉に刺がなく、小さな疣がある。上の穴に四うね細藴*10のようなもの
が生じる。下の穴は、小さな疣が出っ張り、梅の花弁に似ている。腹の下には粟粒を整然と並べ
たようなものが、首から尾まで、三すじある。一本の幅は、一分*11あまり。その一すじ
の間は七八分*12ずつへだたる。この疣で、岩に取り付いて、滑らかに歩き、少しずつ身と伸び縮みして手
足かわりをするようである。この物、常に水底の石の間にいて、快晴が美しい

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