栗本丹洲著「千虫譜」のデータベース的なものを作りたい



生物情報

翻刻

(右頁)
川カハホリ水辺ニアリ橋下ニ住ムモノナリ形小ニ〆色黒シ然レ𪜈翼ヲハル時
ハ六七寸ニ拡ルモノナリ眼ハ小ニ〆シカトミヘカタシ

(左頁)
寒號虫 本綱 原 禽類ニ収入ル実ハ禽ニ非ス又獣ニモ非ス冬月伏
    蟄〆虫ノ類ニ似タリ因テ蟲ノ字ヲ得タリ 
 格知鏡源ニ号寒虫ノ名アリ虫ノ名アルニ因テ此帖中ニ併入ス別ニ拙考ア
 リ詳ニ辨ス見ルベシ
蝙蝠一種状能似テ稍大ナリ性常ニ倒懸ス甚寒威ヲ怖る肉翅
アリテ身ヲ巻蔽ヒテ寒ヲ禦ク備トス四足アリ其前脚肉翅
ノ半ニアリ左右各一指々端一爪アリ銕鉤ノ如シ又鷹爪ニモ似
タリ小竹ヲ以テ驚シ挑メハ其鉤ヲ伸テ争拒ク其状態独リ□
クモノヽ如シ暖地ノ巌窟中ニ隠棲夜ハ出テ飛行〆食ヲ求ム厳
冬伏蟄ス倒掛〆動カズ此時毛落テ裸體ニ異ナラズ寒ト飢トニ
堪ス號呌シテ止ズ自其遺矢ヲ啖フ遺〆後ニ復啖フ故ニ甚矢
一所ニ集リ粘塊餹状ノ如シ琉球屬島八重山ニ産ス 中山ノ
                       西南海
                       
中ニアリ
二百里ト云 俗ニ八重山コウモリト云 昌蔵謹テ考ルニ本綱蝙蝠
ノ次ニ載ル所ノ寒號虫ナルベシ此矢即五霊脂ナリ舶来ノ

書き下し

現代語訳

(右頁)
川カハホリ水辺にいて、橋下に住むものである。形はちいさく、色は黒い。しかし、翼を広げる時
は六七寸*1に拡るものである。眼は小さく、しっかりと見るのはむずかしい。

(左頁)
寒號虫 本綱 原 禽類*2に分類される。実は禽*3ではない。また獣でもない。冬に伏
    蟄*4する虫の類に似ている。その為、蟲の字をあてられている。 
 格知鏡源*5に号寒虫の名あり。虫ながあるので、この帖の中に合わせて入れた。別に私の考えがあ
 る詳細は解説する見てほしい。
コウモリの一種で姿は似て、やや大きい常に逆さにぶら下がる性質を持つ。寒さをおそれる。肉の羽が
あって、身に巻いて覆って寒さをしのぐ備えとする。四足あり、その前足に肉の羽
の半分にある。左右各一指一指の端に一つの爪がある。黒がねの鉤のようである。また鷹爪にも似
ている。小竹でもって、驚かしいどめば、その鉤爪を伸ばして争い拒む。その状態は独リ□
くもののようである。暖かい地の岩の洞窟中に隠れていて、夜に出て飛行して食物を探す。厳
冬は冬眠する。倒れかかって動かない。この時毛が落ちて、裸になる。寒さと飢えとに
耐えず、大きく叫んでやまない。自らの大小便を食べる。出した後にまた食べる。その為、大小便は
一か所に集まり、粘る塊は水あめのようである。*6琉球に属する島の八重山に産する。 中山ノ
                                                    西南海
                       
中ニアリ
二百里*7ト云 俗に八重山コウモリトいう。 私がつつしんで考えるに、本綱*8蝙蝠
の次にのっている所の、寒號虫である。この糞がすなわち、五霊脂である舶来の

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