栗本丹洲著「千虫譜」のデータベース的なものを作りたい



生物情報

翻刻

(右頁右上)
此虫名不知形コウロギノ如ク
下品ナル状ナリ髭長サ三四
寸許啼ク声ヲ
不聴

(右頁下段)
ヱンマコウロキ

(左頁上)
蟋蟀 キリ〱ス 蟋蟀在堂
詩ニ寒蛬ト云モノ
是ナリ今俗云ヘル
コウロギ
万葉集巻八ニふゆづく
よころもしぬにしらつ
ゆのおくこのにはにこほろ
ぎなくも湯原王
和名鈔文字集略
云蜻蛚和名古保
呂木蔡邕月令
章句云蟋蟀虫名
俗謂之蜻蛚
〇又同書巻ノ十下ニ秋風
のさむ〱ふくなへわがやどのあさちがもとにこほ
ろぎなくも 按に古今集以後の歌にはきり
〱すと云る名のミよめるは蟋蟀ニニ名有る□に
きり〱すと云る名のミ□つは□となかしものと見ゆ和名抄兼名苑に和名木里
木里須と見へ□れハ此名もふるくいつるなるべし

(左頁下)
油胡蘆 コロ〱 コロリン
又或人神薬哥の古本に蟋蟀を岐
利々須とあれハきり〱須とよめれ
どこは岐利のニ字を□とりたる
□點のお□つかなくなりた
るべし

書き下し

現代語訳

(右頁右上)
この虫名を知らず。形はコオロギのようだが、
上品な姿ではない。ヒゲの長さは三四
寸許*1鳴く声は
聞いていない。

(右頁下段)
ヱンマコウロキ

(左頁上)
蟋蟀 キリ〱ス 蟋蟀在堂*2
詩に寒蛬というものは、
これである。今俗にいう
コウロギ
万葉集巻八に「ふゆづく
よころもしぬにしらつ
ゆのおくこのにはにこほろ
ぎなくも」湯原王
和名鈔、文字集略
では蜻蛚という。和名古保
呂木*3の『月令』
章句はいう、蟋蟀は虫の名
俗にこれを蜻蛚というと。
〇又同書*4巻ノ十下ニ秋風
のさむ〱ふくなへわがやどのあさちがもとにこほ
ろぎなくも 思うに古今集以後の歌にはきり
ぎりすと名をよめるのは、蟋蟀にニつ名が有る。□に
きりぎりすと云る名のミ□つは□となかしものと見ゆ和名抄兼名苑に和名木里
木里須*5と見へ□れハ此名もふるくいつるなるべし

(左頁下)
油胡蘆 コロコロ コロリン
またある人神薬哥*6の古本に蟋蟀を岐
利々須*7とあり、キリギリスと読める
が、どこは岐利のニ字を□とりたる
□點のお□つかなくなりた
るべし*8

備考

古くからキリギリスとコオロギの
二種類の呼び名があったようだが、
どれが、どれをさしていたのか判然としない。
少なくとも江戸時代には、
ここの図にある物をコオロギ、
A1-76のものを
キリギリスと呼んでいたようである。

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