千虫譜ウィキ - 原本A1-52


原本B

生物情報

タツノオトシゴ

翻刻

海馬 琉球産奇品 リウグウノコマ タツノオトシゴ
台湾府志所載ノ海龍ナリ其書ニ曰海龍産澎湖澳冬日雙躍
海灘漁人獲之號為珍物首尾似龍無牙爪長不径尺以之入薬
功類海馬孫元衝有詩云澎島漁人乞飛び出すのを
躍出盤渦爪牙未具
空鱗鬣
直似枯
魚泣過


(上図)



(下図)

書き下し

現代語訳

海馬 琉球産奇品 リウグウノコマ タツノオトシゴ
台湾府志*1に載っている海龍である。其書によれば、海龍は澎湖*2沖合で生まれ、冬日に雙躍*3
砂浜に、漁師はこれをとって、珍しいものだと叫んだ。首と尾は龍に似るが牙爪は無い。長不径尺*4これを薬に入れる
功類海馬、孫元衝*5の詩によれば、澎島の漁師は乞う
渦の中から、爪と牙がなく、鱗も髭もない
直似た干物が河を過ぎて泣く

上図



下図

備考

タツノオトシゴは雄が育児嚢を持つため比較的滑らかで、雌の方が括れた体型だと
言う事なのだが、編者には雌雄が逆に見えるが、詳細は専門家の答えを待つ。