千虫譜ウィキ - 原本A1-79


原本B

生物情報

翻刻

海盤車 キ々ヤウガイ種類多シコヽニ図スルモノ蛮人将来ル
海族ヲ輯録シタル書中ヨリ抄出写之

神奈川海ニ
子モシヤ
介ト云ア
リ其形
馬灰ニ
似タリ
人手ニ■(亲+ふるとり)
リ春秋多
ク上ル殻薄
ク破砕シ易シ腐シテ
田畑ノ肥シトス

書き下し

現代語訳

海盤車 キキョウガイは種類が多い。ここに描いたのは外国人が持ってきた
海の生物を集め記載した書から、写した物である。

神奈川海に
ネモシャ
貝というものがあ
る。その形
馬灰((B本では馬矢、馬糞の事))に
似ている。
人手ニ■(亲+ふるとり)
*1春秋多
く水揚げされる。殻は薄
く壊れやすい。腐らせて
田畑の肥しにする。

備考

ルンフィウス著「アンボイナ珍品集成」の一部を写し取っている。
ルンフィウスのカラー原稿の多くは火災で焼失しているが、
原稿の写本なのか、この色が原本に忠実かどうかはわからない。
なお写されたであろうページには、11種のウニの仲間と、1種のフジツボが載っている。
その内、ここに図されるのは、6種のウニの仲間と1種のフジツボのみである。
向きや順番もばらばらである。