豆州
*1八代郡。右左口
*2山溪には、鶴瀬橋々がある。右は榜記
*3巨勢金
岡
*4の墨画地蔵尊字、流れに沿ってさかのぼる事数十歩。ただ赤壁
*5を見るだけで、見る事はできなかった。尊
像。尊者杓水濯石面須■(更の一画目なし)慈像宛然而現
*6隔てるような濃霧が出てきて
皆嘆く。幻化之奇
*7其水中に黒いものがありうごめいていた。或いは小さいカワニナ小さいものが。
戯れに採ってみると石であった。その形は四角形で、不■分許。長さ半寸
*8と少し。上が太いが下は
細いしかも未知のものが蠕動うごめいていた。二三十箇とった。袖旅亭について偶々出たので、これを見た所
おもうに、石者又䠖跙
*9而行、衆再駭其奇細見之
*10頭が有り足があった。
その頭と足は黒く光り、体は白い。状■(人偏に追うのつくり)蛾になる前の麦虫に、再び調べるにその四角形は
石のようなもの。石屑つづりあわせ、殻にしている。これは石蠹一種でもっともめずらしいものである。
水クラゲ、これは品川
の海にも偶に漂ってく ノ海ニモ偶ニハ漂来
る。裏面に四 裏ノカタニ四
足がある。その
正中に、生えていて長さは五
六分
*11で食料
にならない。
手で触
ると
刺があって
刺す
ようにしばらくして、
腫れて
痛み出す。
毒
があるものだから、
捨ててとらない。
厚さ一寸
*12ほど
あり、クズネ
リの様にす
きとおるもの
である。