千虫譜ウィキ - 原本A1-97
原本B
原本B2-18
生物情報
翻刻
己巳夏月鷲巣氏庭虫得之
蛄蟖イラムシ巣ヲムスブ事小指大
ノ如ク斑アリ雀甕一名天漿子ナ
リ此蛄蟖紹興備急本草ニ俗称
八角虫ト云ヘリ
虫目ガ子ニテ見ルニ大サ図ノ
如シ常ノ毛虫ト異ナル事ハ其
毛生スル処瘤ノ如ク高ク起
ルサイカシノ刺ノ如キモノ一
処ニ集リ生ス眼ハイツレニア
ルヤ
ミヘズ
書き下し
現代語訳
己巳
*1
夏月に鷲巣氏が庭でこの虫を得た。
蛄蟖イラムシが繭をつくると小指くらいの大きさで、
斑アリ雀甕といい、また一名天漿子である
此蛄蟖紹興備急本草
*2
に俗称
八角虫という。
虫眼鏡でみると、図のような大きさ。
普通の毛虫と異なる事は、
毛の生える所がこぶのように高く起き
サイカチ
*3
の刺のようなものが、
一箇所に集まり生えている。眼はどこにあるのだろう。
見えない。
備考
何も書いていないが、激しい毒があり、
触れると、電撃が走るような痛みがあるという。
(編者未経験)
扱いにはくれぐれも気をつけた上で、
刺されてみたい人だけが自己責任で挑む事。
アフターケアの用意も忘れずに。