(右頁上段)
紫梢花 寛政六
*1甲寅夏月江州
*2鸊鶙湖
*3産
紫梢花は
綱目
*4弔の條
下に出ている。近江
湖の水辺方
言カニクソ蘆竹
上についている状蒲の穂のようで、
灰色である。陳自明
*5婦人良方
*6
がいうには、紫梢花は湖澤中にうまれる、または、魚やエビが
竹の枝に産む卵で糠潵
*7のような物を言う。木用
之トアリ
*8
(右頁下段)
中心はアシの茎である
(左頁)
文政四年
*9の頃、京都町司代
*10松平和泉守殿の堀川邸の中庭に
いたのを捕まえて画工
*11原在明
*12に写させた。 在シヲ捕ヘ画工原在明ヲシテ写真セシメラル
考えるに、全くの三足とは見えない。後にあやまって、後ろ足を
なくしたのであろう。