(右頁上段)
千人揑 閩書南産志引
*1宋志
*2云
「千人擘」姿は小カニのようだが、人力でつぶして、開かず
というのはこれの事である。
本名ハ「蚌江」 本鋼蟹集解中に出ている。
マメガニ コブシガニ
筑紫
*3方言
(右頁下段)
藻ガニ
(左頁上段)
蝲蛄 奥州
*4南部津軽ノ谷
川ニ多シもともと蝦夷
*5に
多い。 好んで、後ずさる為、サリガニという。
(左頁下段)
大きいものは、右の図のようである。蝦夷地
*6
から生きている物を、己巳
*7の冬持ってこられた
ものを見た。冬眠の時は遠い地から
もって来きても、そんなに痛まず、春になって、
多く死にかけている様子だった。蝦夷方言シ
ヤリカニという。冬には冬眠するものの、腹の中に白い結石
*8
一対あるのもいるし、無いのもいる。これはヲクリカン(次頁に続く)キリである。