(右頁上段)
フナムシ ワラジムシの一種である。脚は左右
十四ある。アカトンボに化すというのは、間違いである。甲ばかりで
肉はない。人を見ると疾走して、岩の裂け目に隠れる。
(右頁下段)
熠耀霄行
*1
蛍火の極めて大きいもの、初夏にまず出る
者の名は牛ボタル。其の光更 名牛ボタル其光更
可
*2それは多くない。小日向の水流の
そばでこれを得る。稲氏
*3がいうに、張華
*4の詩の
「熠耀」を涼風が振り落す 霄にこれを流す
「熠耀」これはホタル
であると。この説はあり
える但し伝わるに、「熠
耀」は燐である。燐は蛍
火である。この説は間違いである。不可
従孔疏詳辨之
*5
正字通
*6蛍于■(ツかんむりに虱)
発音は栄、虫の腹
下には火がある。「夜光」とも「宵燭」とも
(左頁)
尓雅
*7蛍火一名即「炤」月令晩夏
*8腐った草が
蛍になる。北西ホタルは棗のように大きい。秋の曇り空、雨の夜も飛ぶ云々。
按ずるに、詩経新 註
*9によれば、「熠耀」発音「□躍」を蛍火の事と
する。「宵行」 は、よるゆくとよませて、虫の名に
しない古 注
*10では「宵行」を虫の名とする。新
注
*11に所説穏ナリトスヘシ
*12
蛍火 ホタル六七月盛に出て昼は水辺の草の根に付ついて眼
*13夜になると飛ぶ
頭は赤くタテに筋のあるものもあり、ないものもある。最近取るものよく群れている所を考え
水際の草葉の裏についているのを昼にとると、一カ所に集まりいるので、かえって取りやすい。