千虫譜ウィキ - 原本A2-71
原本B
原本B2-8
生物情報
翻刻
寛政八丙辰六月土用中半夏葉を啖フ虫ヲ取リ其真ヲ図ス蓋
俗云芋虫ナリ眼紋アリ 真眼二非ス 全身班
紋山カゞチノ如シ其行トキ 口ヲ長ク伸ス
一種奇品尾作岐
鹿ノ角榎ノ葉ヲ付イテ食フイモ
虫ナリ角至テ堅シ
角端ニ岐アリ枝角アリ角ヲ以テ
引ニ後足ニテシカト葉ニトリ付テ
離レズ首チキレ切ルヽ至ル共又ハ
ナレズ 異物ナリ
書き下し
現代語訳
寛政八丙辰
*1
六月土用中半夏 葉をくう虫を取り、その姿を描く。思うに、
俗にいうイモムシである。目のような紋があるが、本当の目ではない。全身まだらの
紋があり、ヤマカガシのようである。歩く時は、口を長く伸ばす。
一種の珍しい品。尾の先が、二股になっている。
鹿の角 榎の葉について食うイモムシ
である。角は大変固い。
角の先は二つに分かれ、枝のような角がある。角を持って
ひっぱると後ろ足でしっかりと葉にくっついて
はなれない。首がちぎれてもはなれない。
珍しいものである。
備考
ベニスズメの幼虫B本に見当たらず。見つけたら教えて・・・