莫予荓蜂
*1 虎頭蜂 薬性奇方
*2
ヤマバチは山中の木石上、あるいは寺院ののきしたに、巣をつくる。円長大小一様ではない
大きいものは、二尺
*3にもなる。赤茶、黒白の斑があって、雲のような文がある。外側を破ってみると
中に巣をつくっている。それは数層
になっている。薬用にもちいるには、
雨露のかかった物が
いいとする。なので、露蜂房という。
竹蜂 竹や葦の節を中央に残して、両の頭に穴を開けて、図のようにして、軒先に束を
差し込めば、残らず蜜をつめて、卵を、その中で育てる。蜂は蜜蜂のようで小さい。後
に卵が大きくなると、蜜は乾いて、黄色い粉になる。何埜良以
*4このハチの巣の中の蜜を
ためしてみるに、甘くおいしいく、あっさりしている。同じ人が、私に贈ってきたので、すぐに描いた所である。 この巣を作るのに
似我
*5の声をだすので、蠮螉
*6の類で小さいものである。