千虫譜ウィキ - 原本A2-83


原本B

生物情報

翻刻

(右頁上段)
螓首如蜩如螗
蟪蛄荘子不知春秋之蟪蛄是也
螓 コゼミ
  ナツゼミ
  イキレゼミ

(右頁下段)
蝉ノ地ニ孔〆出樹枝ニトリツキ背
上ワレテ脱身ス至テ遅緩時ヲ移
ス人モシ焦燥イラチテ手ニテ助ケ出セバ却
テ天理ニ𠂯テ生育セザルモノ也

(左頁)
ヒグラシ

麥𧉒小而青者
曰□(截の下に虫二つ)曰茅蜩

書き下し

現代語訳

螓首如蜩如螗*1
蟪蛄は荘子で春明を知らずというこの蟪蛄はこれのことである。
螓 コゼミ
  ナツゼミ
  イキレゼミ

(右頁下段)
蝉が地に孔をあけて、樹枝に出てとりつき、背中の
上がわれて、脱皮するのは、大変遅くゆっくりで、時間がかかる。
人がもし、いらだって、手で助け出すと、かえって、
天の理にそむいて、生育しないものである。

(左頁)
ヒグラシ

麥𧉒小而青者
曰□(截の下に虫二つ)曰茅蜩*2

備考