千虫譜ウィキ - 原本A3-30
原本B
原本B8-23
原本B8-22
生物情報
翻刻
(右頁)
ト〆上好ノ酒媒ニ充テ東都ヘ貢献アリ。コレヲコノワタト云
モ理リアリト思ヘリ
(左頁)
沙噀 ナマコ
尋常ノ者色青黒茶褐色ノ斑アリ
又赤色ニ〆赭黒斑アルモノアリ
赤ナマコト云味仝シ只食料ニ人々
不好因テ漁人獲レハ串子イ
リコ等ニスト云此物ニテ凍
瘡上ヲ擦レハ瘥ト云
書き下し
現代語訳
(右頁)
として、ト〆上等な酒の肴にあて、江戸へ貢献がある。これをコノワタという
のも、理にかなっていると思える。
(左頁)
沙噀 ナマコ
ふつうのものは、色が青黒く茶褐色のまだらがある。
また赤色で、赤黒いまだらがあるものもある。
赤ナマコという。味は同じ。ただ、人々は食料に
好まないので、漁師はとったら、串子
*1
イ
リコ
*2
等にするという。この物で、
しもやけの上に擦り込めば、治るという。
備考