千虫譜ウィキ - 原本Ａ3-54

原本Ｂ

原本Ｂ5-3原本Ｂ5-2

生物情報

翻刻

（右頁）
斑螫　古舶来者二種検本草原始云斑螫甲虫也七八月在大豆葉上長
五六分黄黒斑文鳥腹尖啄就葉上悉取陰乾斑言其色𧎻言其毒如矛刺
也俗訛為斑猫

斑猫
王子滝ノ川
産

班猫
舶来者

（左頁上段）
斑猫　倭産活者

斑猫　野州日光山産
背中赤銅色

（左頁）
コガ子虫ノ一種大ナルモノ背緑色ニ〆金光
アルモノ蝦夷地方ニ産スルイキヽリト云

書き下し

現代語訳

（右頁）
斑螫　古い舶来の物二種調べる。本草原始*1がいうには、斑螫は甲虫である。七八月大豆の葉の上にいて、長さは
五六分*2黄と黒の斑の文がありる。鳥腹尖啄就葉上悉取陰。*3乾斑は、其色。𧎻というのは、その毒矛でさされるよう
である。俗になまって斑猫という。

斑猫
王子滝ノ川
産

班猫
舶来のもの

（左頁上段）
斑猫　日本産、生きているもの。*4

斑猫　野州*5日光山産
背中は赤銅色

（左頁）
コガネムシの一種。大きいもの。背は緑色にして、金色の光
があるもの。蝦夷地方でとれる。イキキリという。

備考