翻刻
千蟲譜 写三冊
文化八年栗本瑞見翁
著
博物の譜書草木鳥獣の
編ありといえども世に虫類を
彙むるもの寥々観る事無
を以て之を■すと云へり 昭和十三年九月
東京市瀧野河■
本宅に於て
孫伊藤篤太郎勤蔵
右解説は余が王父錦窠伊藤圭介先生の自筆なり明治十五年四月十五日
東京上野不忍池院に於て先生の八十賀寿耋筵会開催の際に嘗陳列したる
書籍物品中に此「千蟲譜」写本三巻を出品せり。其市同書に□へたる先生の解説なり。
瑞仙院栗本丹洲先生著
(三) 千蟲譜 写本 三冊
此書は動植物の名画家服部雪斎が
徳川幕府の医官久志本緑漪の為めに
複写せるところなり
家王父伊藤圭介珍蔵の遺書なりとす
伊藤篤太郎記