栗本丹洲著「千虫譜」のデータベース的なものを作りたい

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*原本B
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*生物情報
カイコ

*翻刻
沙ノ性ヨク吸寄
ル功スルトナリ凡
眼中ニ物ノ入タル
ニ水ニテ堅シテ此
ニ水ニテ堅シメ此
モノヽ細末ニシ
タルヲネリ微
タルヲ子リ微
長クホウレイ
綿ニ付テ眼ニハ
サムベシ此時ニ
入タルモノ立二
出又旧時入
タル塵埃ト𧈧
トモ吸出ス事妙ナリ
タル塵埃ト雖
共吸出ス事妙ナリ
予往年鹿
角ヲ焙リ石
臼ニテツキ粉ニスル事
アリ眼ニ入ルニ三角ニシテ
蕎麦子ノ大サナリ痛不可忍
此物ヲ新ニ粉ニシテネリ綿ニ着テ眼ニ挿ム
須更ニ尖角踊出ツ立所ニ痛苦ヲ免ルタリ
此物ヲ新ニ粉ニシテ子リ綿ニ着テ眼ニ挿ム
須更ニ尖角踊出つ。立所ニ痛苦ヲ免ルタリ
小児鵞口瘡ニ食塩少許ヲ入レ此末ヲヌリ
擦ツケ置ハ口熱ヲ去リ漸々ニ白キモノ
剥去ル本草附方ニ小児口瘡ヲ
剥去ル本草附方(())ニ小児口瘡ヲ
治ス

&ruby(ナツゴ){原蚕}所作ノ繭形円ニシテ軟ナリ春子ノ緊小ニシテ
&ruby(ナツゴ){原蚕}■((?))作ノ繭形円ニシテ軟ナリ春子ノ緊小ニシテ
クヒレアルニ異ナリ
其品ナル種子ニ至レハ四五蚕一繭ニ入ル其状異ニシテ
醜シ亦八蚕一繭ニ入ル甲州方言八人枕ト云

*書き下し

*現代語訳
(蚕)−沙の性質はよく吸い寄せる
効能がある。たいてい
眼に物が入った時は
水で堅めたものを
細かい粉末にして
練り、細長くほうれい
綿につけて眼にはさむ
とよい。この時に
入った物は立所に出る。
入った物は立所に出る
また、昔入った
塵埃であっても
吸い出すのは、すばらしい。
吸い出す事、すばらしい。
私は過去に鹿
角を焼き石
臼でついて粉にしていた時、
眼に入ったことがある。三角で
角ヲ焙り石
臼にてつき粉にしていた時、
眼に三角で
ソバの実程のおおきさで、痛くて耐えられない程だった。
此物を新しく粉にして練り、綿につけて眼にはさむと
此物を新たに粉にして練り、綿につけて眼にはさむと
しばらくして、尖った角が躍り出た。たちどころにに痛みが治まった。
子供の鵞口瘡((口腔内カンジダ症))に食塩を少しばかり入れこの粉末を
ぬりすりつけておけば、口の熱がなくなり、だんだん白い物
剥がれ去る。本草附方(())に子供の口のできものを
剥がれ去る。本草附方に子供の口のできものを
治すとある。

&ruby(ナツゴ){原蚕}作る繭は円形で柔らかく、ハルゴの固く小さく
くびれがあるのと異なる。
その卵となると、四、五匹が一繭にはいったりして、醜い。
また、八匹の蚕が一つの繭に入る事を甲州((現在の山梨あたり))方言で八人枕という。

*備考

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