栗本丹洲著「千虫譜」のデータベース的なものを作りたい



原本B

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アメ ヂイガセガウ共云佐州海岸に附生ズ長サ一寸余紫褐色
背甲節段アリテ、蜈蚣ニ似タリ四辺に肉裾ノ如キモノアリ其
色淡紫肉ハ淡紅色土人喰之 又ヂイガセ トモ呼フ
昌蔵按本綱巻十石部石鼈條時珍曰生海辺形状大小儷如蜚虫謂之
石鼈者即是也

金剛ムシ
豆州熱海産
石ニ付テ不離
殻至硬ク石
ノ如シ

紀州方言 ハツテウグワ
ト云海辺ノ人煮テ其肉ヲ食
フ日東魚譜ニ梅雍カ字彙
ニ鰸状似鰕無足長寸大
如又股出遼東ト云ヲ以
テ此モノニ充ルハ不穏
当石上附生ス因テコレヲ
石節イシブシト云節ニ横紋蜚虫
ニ似タリ煮レハ其甲ハナレヽニナルモノナリ

書き下し

現代語訳

アメ ヂイガセガウともいう。佐州*1海岸にくっついて生きている。長さ一寸*2余で紫褐色
の甲が背にあり節のように段になり、ムカデに似ている。四辺に肉の裾のような物があり。その
色はうす紫。肉はうす紅色で、原住民はこれを食べる。又ヂイガセ とも呼ぶ
私が思うに、本綱*3巻十石部、石鼈の條で時珍*4いうには、海辺に生き、大小が列になり、蜚虫*5様だという。
石鼈はこれの事である。

金剛ムシ
豆州*6熱海産
石に付て離れない。
殻は大変かたく、
のようである。

紀州*7方言 ハッチョウグワ
という。海辺の人はその肉を煮て食
う。日東魚譜*8に梅雍*9が字彙*10
に鰸はエビに似て、足がなく長さは寸*11くらい状似鰕無足長寸大
如又股出遼東*12というのを
此モノ二あてるのは間違っている。
石の上に附き生きているというから、
石節イシブシという。節の横紋が蜚虫*13
に似ている。煮ればその甲ははなればなれになる。

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