栗本丹洲著「千虫譜」のデータベース的なものを作りたい



原本B

生物情報

翻刻

(右頁上段)
古書蠹サ胡麻ホドアリ顕微鏡
ニテ見ルバ其大サ此図ノ如シ目ナク口ハ
歯アルノミ一年暑中風入セサレバ此
虫生ス大害ヲナス
モノ
ナリ

身スキトヲリ油ギク
テ光アリ糞粉ノ如ク
子ツミイロナリ

(右頁下段)
梨樹葉蠹虫
未ノ四月廿四日写ス

(左頁)
山薬蠋
イモムシ

書き下し

現代語訳

古書の虫大きさはゴマ粒ほどである。顕微鏡
で、見ると、大きさはこの図のくらいである。目は無く、口は
歯があるだけである。一年も暑中に風を入れなければ、この
虫が生じて、ひどい害をなす。
もの
である。

身は透き通り、あぶらぎり 
ツヤがある。糞は粉のようで、
ネズミ色である。

(右頁下段)
梨樹葉蠹虫
未ノ四月廿四日写ス

(左頁上段)
やまいものイモムシ
イモムシ

(左頁下段)
同上

備考

梨樹葉蠹は、腹側の数がおおく、つぶらな目等の特徴からハバチの類と推測できる。
詳しくは専門家の意見を待つ。

左頁のヤマイモ類についているスズメガはキイロスズメガで
間違いないだろう。
イモムシには色彩変異がしばしば見られる。
茶色の物も、緑の物も同種と考えられるので、
実質、右頁に書かれているのは、キイロスズメガ一種と考えてよい。
但し下段の三つの絵はそれぞれ、違う個体を写した可能性は高い。
(茶色の方の三つの黒筋、緑色の黄色い横紋など)

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