栗本丹洲著「千虫譜」のデータベース的なものを作りたい



原本B

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ハ露あらはさす近き比の陳綮ちんろうしか花鏡に金鐘児とう
稜々りやう〱となき小鐘のことしとかけるを平賀といへるがま
つむしといへる訓をつけしこや都のてふりにならひし
なるへし白石といへりし人の東雅とへるふみには螽斯
のたくひといへるのみしるし貝原篤信といへる翁のしきしまのやまと本草には松虫はきり〱すに似てひけあり
鈴虫はそのさま西瓜とへるものゝ種のことく黒くひろ
くして首ささやかにひけなかは白く二條ありとへり翁
は筑前の人にて都よりはしめ東のはてまてもあまねく
あそひありきてかゝるものゝ上もひろ〱見せらにあきら
めたるにかなひたるらんと覚ゆころに源氏物語のすゝむ
しの巻に六條院のことはにいへらく聲々聞へたる中に
鈴虫のふり出たるほとはなやかに出かし秋の虫の声はす

れとなきゆに松虫のなんすくれたるとて中宮のはるけ
き野へを分ていとはさと尋とりつゝはなたせ給へるしる
くなきつたふるこそすくなかんなれ名にはたかひて命の
ほとはかなきむしにそあるへき心に任て人きかぬおく山
はるけき野の松原に声おしまぬもいとへたて心ある虫
になん有ける鈴虫は心やすくいまめいたるこそらうたけれ
とかけり凡松虫はひとけ遠きところにひとも心ほそけに鳴
おれるより人まつ名にたちそめ鈴虫はをのか名を声
ふり出たるなるへしされはいさゝか此ものかたりに
此むしとものこゑのやうをしなはかたれしを証
としかの貝原翁か説にしたかひしはらくあつま
うとのいひつきのまゝに心にへきにや猶ものさための
はかせにとはまほしくこそ     成島勝雄

書き下し

現代語訳

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