栗本丹洲著「千虫譜」のデータベース的なものを作りたい



生物情報

ニホンミツバチ

翻刻

家蜜ノ房内處々ニ滴リタマル者ヲ採用ル最上品也然トモ是物多得難シ故ニ房ニ三分
一残シテ蜂ノ粮トシ三分二ヲ採リ布袋或ハ大ナル籮ニ盛リ其下ニ磁器ヲ受置キ暖所ニ安シ
テ太陽ニ晒ス時ハ自蜜溶化シ滴下スル者ヲ取ル𫟯シ蜜ト名ケ最上トス是生蜜ナリ此品冬
春ヲ経テ色白ク凍リ凝結シテ砂ノ如シ所謂白蜜或は白砂蜜是ナリ又蜜アル巣ヲ大釜ニ入
煎シテ熱ニ乗シテ絞リ採リタルヲシホリ蜜ト云是ニハ蜜蜂雑リ色赤ク濁ル故ニ次品トス所謂熟
蜜ナリ熊野蜜ハ此二品ニ過ス

書き下し

現代語訳

家蜜の房内に所々滴ってたまたったのを集めて使うのは最上級品である。けれども
これはたくさんはとれない。だから、房を三分の一残して蜂の食料とし、三分の二をとり袋布
または大きなザルにもり、その下に磁器を置いてうけて、暖かい所に置いて、太陽に晒す。
すると、蜜は自然とやわらかく溶けて下に滴となって落ちる。これを垂れ蜜と名付けて最上とする。これが
生蜜である。この蜜が春冬を経て色が白く固まり、砂のようになったのを、白蜜または
白砂蜜である。また、蜜の入った巣を大きな釜に入れて熱し、絞り取たものをシボリ
蜜という。これには、蜂の子もまざり、色が赤く、濁るので二級品とする。いわゆる熟蜜
である。熊野蜜はこのような二級品にすぎない。

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